不妊手術
去勢手術
オス犬、オス猫の陰嚢内の精巣を切除する手術です。

長所
- 問題行動の抑制
犬:尿マーキング、発情期の放浪行動、腰ふり行動など
猫:尿マーキング、猫同士のケンカの減少 - 病気の予防
前立腺疾患、精巣腫瘍、肛門周囲腺腫、会陰ヘルニアなど
短所
- 全身麻酔のリスク
どんなに健康な動物でも、全身麻酔は100%の安全性が保障されるものではありません。犬では約1000頭に1頭、猫では約1000頭に1~3頭、麻酔関連の死亡症例が生じるという報告もあります。病気を抱える子、短頭種犬などではその数倍リスクが高まります。麻酔モニターには十分注意しながら手術を行わせて頂きます。 - 術後の肥満傾向
縄張り意識の低下、運動量の低下、必要カロリーの減少(約15~25%減少)のため - 縫合糸反応性肉芽腫
特異体質により、まれに手術時に使用した縫合糸に反応して肉芽腫(炎症性の腫瘤)ができてしまうことがあります。ミニチュア・ダックスフンドでの報告が多いです。 - 子供がつくれなくなること
避妊手術
メス犬、メス猫の卵巣と子宮を切除する手術です。

長所
- 問題行動の抑制
犬:尿マーキング、発情期の放浪行動など
猫:発情期の尿マーキング、発情期の鳴き声、発情行動 - 病気の予防
乳腺腫瘍、子宮蓄膿症、卵巣・子宮腫瘍など
犬では、乳腺腫瘍発生率が、初回発情前に避妊手術をおこなうと0.05%(約2000頭に1頭)、初回~2回目の発情の間におこなうと8%(約12頭に1頭)、2回目発情以降におこなうと26%(約4頭に1頭)と報告されていて、さらに2回目発情が来たあとも年齢の増加とともに乳腺腫瘍の発生率が増加しており、なるべく早期の避妊手術が推奨されています。
また、中年齢以上の犬では、発情期の1~2か月後に子宮内の感染から子宮蓄膿症を発症することが珍しくなく、重篤な場合は命に関わることもあるこわい病気です。これも避妊手術をおこなうことにより避けることができます。
短所
- 全身麻酔のリスク
どんなに健康な動物でも、全身麻酔は100%の安全性が保障されるものではありません。犬では約1000頭に1頭、猫では約1000頭に1~3頭、麻酔関連の死亡症例が生じるという報告もあります。病気を抱える子、短頭種犬などではその数倍リスクが高まります。麻酔モニターには十分注意しながら手術を行わせて頂きます。 - 術後の肥満傾向
食欲抑制効果のあるエストロジェン(雌性ホルモン)の分泌がなくなることや、必要カロリーの減少(約15~25%減少)のため - 縫合糸反応性肉芽腫
特異体質によりまれに手術時に使用した縫合糸に反応して肉芽腫(炎症性の腫瘤)ができてしまうことがあります。 - 術後の尿失禁の発症
術後10~20%で尿失禁が発生することが報告されています。特に老齢犬で発症が多い傾向があります。 - 子供がつくれなくなること
毛刈りのお願い
- 麻酔導入後、広範囲におなかの毛刈りをさせて頂きます。手術のために必要な処置ですのでご了承ください。
- 十分に注意して行いますが、皮膚の弱い子ではまれに皮膚に赤みやかぶれが生じることがあります。

手術直前の注意事項
・手術当日は朝ごはんを抜いてきてください。
・お水は飲ませてもかまいません。
